中国人国際交流員 2010年度
就任の挨拶
皆さん、はじめまして、中国青島から参りました、 呉璟 (ゴ ケイ)と申します。第11期の国際交流員として、 鳴門市役所の商工観光課に勤めることになりました。 どうぞよろしくお願いします。
私は、青島市で青島商務局に勤めて、主に青島市の 投資環境アピールとか、外国企業の誘致とか、外国企業 の市場調査から運営まで一貫サポート等、を担当しておりました。
それでは、鳴門市の友好都市、そして私の故郷である青島について紹介させていただきます。
「中国で最も幸福感のある都市――古さと新しさが完璧に溶け合う」
青島は、山東半島の南端、黄海の浜辺にあり、東に海をへだてて韓国と日本と向き合っている、明るい 港町です。人口761万人で、面積10654平方キロメートル、100年の歴史を持つ、中国国内でも有名な観光都市で、多くの人々があこがれる都市です。
青島の風景を紹介するときよく用いられるのが「紅瓦緑樹、碧海藍天」という言葉です。つまり「赤いかわら、緑の林、青い空、澄んだ海」ということです。町全体に緑が多く、大小の公園が道の至るところにあって、小鳥が人間のすぐそばまで近づいて来ます。
青島の異国風建築の種類は非常に多く、「万国建築博覧」と呼ばれています。そのシンボリックで代表的な建築群は、小青島市の灯台、桟橋、元ドイツ総督府、総督官邸、カトリック教会、プロテスタント教会、八大関別荘区などです。 ここにあるどの建築も、都市の変遷史を記録しており、一つ一つが感動的なドラマを秘めており、多くの中国や外国の映画がここで撮影されました。毎年秋から夏にかけて、婚礼衣装を身につけた新郎新婦がロマンティックな海辺(うみべ)をそぞろ歩き、記念写真をする姿が多く見られます。
1990年代開発された青島市の東部新区は、青島市の政治・経済・金融・文化の中心となっています。かつての古い陋屋(ろうおく)は、すぐれた環境を持つ住宅区やそびえたつ高層ビルにとって変わられています。市役所ビル、新市街地のシンボルの彫刻――「五月の風」、2008年オリンピックヨット競技場、青島大劇場、「ダイヤ」体育館、極地海洋世界など一連の新しい観光スポットにつながり、海辺都市ならではの現代的な景観を作り上げています。
「ヨットの都」
2008年の第29回オリンピックと第13回パラリンピックのヨット競技は大成功でした。
中国オリンピック史上ボートセイリング種目で初の金メダルとなり、ヨット種目でのメダルゼロ記録を塗り(ぬり)替えました。
オリンピック効果は今、都市が日々姿を変えるスピードを加速させ、オリンピック文化は都市の文化レベルを全面的に引き上げます。
青島オリンピックヨットセンターは都市の新しいシンボル的な建物になります。
2009年2月、世界でも最も苦しく、最も難度が高い航海レース、ボルボカップ世界一周ヨットレースが初めて青島を通過・停泊しました。今後、さらに国内外のヨット・水上スポーツの試合が多く開催され、次第に国際的にしられる水上スポーツの中心、国際体育文化交流の重要な場となり、「ヨット都」のイメージを育て上げ、都市の特色と対外イメージをさらに際立たせます。
「中国ブランドの都」
青島市はブランドが一堂に会するところです。1903年、当時の統治国であるドイツによって、ビール工場が建設されました。そして、労山の澄んだ水と山東省の豊かな大地という自然環境が、この青島ビールを、中国を代表するブランドに成長させます。青島ビールは、現在、中国ビール市場で占有率第2位の地位で、中国ビールの総輸出量の50%以上を占めます。日本のアサヒビールは青島ビールの株式19.99%を持っています。
1980年代から青島市はブランド戦略に力をいれ、ハイアール、ハイセンス、ダブル・スターなど、有名企業ブランドを形成してきました。ブランド経済は青島がブランド都市へと突き進むスピードを加速させ、連年して「中国ブランドの都」の称号を受けました。
「交通便利な都市」
「空港」 東京、大阪、福岡、名古屋、ソウル及び中国の香港、台湾等10国際(地域)直行空路、北京、上海、広州など国内主要都市への82路線があるとともに、北京、上海、香港、東京、ソウル等5大国際空港を通じて世界の主要都市とつながっています。 |
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「国際フェリー」 青島←→日本下関(週に2往復便)、青島←→韓国仁川(週に3往復便)の国際フェリーがあります。 |
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「新幹線」 最高時速180KM、青島←→北京を約6時間、青島←→済南を約2時間半でつなぐ中国版新幹線(日本でいう在来線新幹線)で、2007年4月に開通しました。同年10月には1日1往復で上海線も開通しました。 |
それに、青島膠州湾の東と西両岸がつながる海底トンネルは2011年に開通予定で、青島東、北、西三岸につながる海峡ブリッジは2010年に開通予定で、青島南北につながる地下鉄1号線は2014年に 開通予定で、青島市中心部とロウ山区につながる地下鉄2号線は2016年に開通予定です。
皆様、ぜひ、青島市へいらっしゃってください。
これからの一年間、日中交流のために精一杯努めたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
青島市内の見所
旧市街地
「青島桟橋」 青島を象徴する桟橋は、青島ビールのラベルデザインにも用いられている。 もともと1891年簡単軍用埠頭として造られたもの。 尖端に建つ八角二層の「回欄閣」からは青島の美しい海と旧市街の街並みが一望できる。 |
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「八大関」 八大関及び太平角は、1930年代(国民党政府時代)に建てられた洋館が立ち並ぶ別荘地帯で、「世界建築博物館」とも称される地区。2002年「国家文化財」に指定された。中でも、「花石楼」はこの地区を代表する洋館である。 |
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「信号山」 信号山は、小魚山公園と並ぶ青島の2大絶景スポット、新旧市街の様子が一望できる。特にここからのプロテスタント教会とドイツ総督邸跡は一見の価値あり。真下に、この青島を代表する名建築がある。 |
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「青島ビール博物館」 青島ビール博物館は、1903年にドイツ人により創立された中国国内で最も古いビール工場。創立当時の建築として現存していた第一工場が2003年青島ビール博物館となった。ビールの製造工程の見学だけでなく、できたてビールの試飲もできる。 |
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「劈柴院」(ピィ チェ イェン) 100年前の青島庶民の街並みを再現した商業モール。有名レストランなどが軒を連ねる。芸術の街らしく、構内の江寧会館戯台では週末になると京劇や中国漫才が演じられ、無料で観覧できる。 |
新市街地
「青島国際ヨット・レース・テーマパーク」 2006年8月行われた国際ヨット競技大開のテーマパークで、北京オリンピックヨット競技大会の際には会場として使用された。ヨット競技に関する様々な展示やレストランなどもそろっている。 |
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「青島極地海洋世界」 2006年7月オープン。イルカやペンギンなどの極地海洋生物を自然に近い状態で観察できる大型観光施設。いるかなどの海洋生物のショーも楽しい。 |
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「青島博物館」 青島博物館は歴史をテーマにした日本で言うところの郷土資料館である。館内は3階建てで、青島の歴史を時代ごとに6つのフロアに分けて紹介している。 建屋は2001年に出来たばかりなので、展示方法はいたって現代的で、照明も落とされていて落着いた雰囲気で見学ができる。 |
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「青島ビール城」 青島ビール城がビール祭りのメイン会場です。ちなみにビール城はビール祭りの2週間限定で開園する遊園地で(今年8月14日~29日)、1年のうち350日は稼動していないという、ありえない遊園地である。 園内は「世界各国のビールメーカーが出展するテント」と「アトラクション」からなっている。期間中は毎晩花火が上がりますから、お見逃し無く。 |
「在鳴門」
中国・青島市出身の呉 璟(ゴ ケイ)国際交流員の作成による市内在住中国人向け情報誌「在鳴門」。市内で行われるイベント情報や日本語学習コーナーの他、呉国際交流員から見た鳴門や日本についての感想が掲載されています。
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