令和7年鳴門市議会第1回定例会

◆ 目 次

(1)はじめに

(2)「防災力の強化」について

(3)「鳴門市納涼花火大会の代替イベント」について

(4)「県内プロスポーツの状況」について

(5)「市内スポーツ選手の活躍」について

(6)「本市を取り巻く諸課題への対応」について

(7)「なると まるごと 子育て応援パッケージの新規事業等」について

   (ⅰ)「不妊治療費助成事業」について

   (ⅱ)「奨学金返還助成事業」について

   (ⅲ)「高校生授業料助成事業」について

(8)「なると うずっ子 学力向上パッケージ事業」について

   (ⅰ)「学力向上推進アドバイザー派遣事業」について

   (ⅱ)「フリースクール等授業料補助事業」について

   (ⅲ)「鳴門高等学校奨学金給付事業」について

(9)「豊かな人を育む まちづくり」について

   (ⅰ)「鳴門市文化会館耐震改修事業」について

   (ⅱ)「鳴門市文化会館再開準備」について

   (ⅲ)「スポーツ施設整備事業」について

   (ⅳ)「100万人のクラシックライブ」について

(10)「持続発展可能なまちづくりの実現」について

(11)「誰もが健康でいきいきと暮らせるまちづくり」について

(12)「地域共生センター(仮称)開設準備」について

(13)「活力あふれるまちづくり」について

   (ⅰ)「未来の地場産品創出支援プロジェクト ふるさと納税3.0」について

   (ⅱ)「インナープロモーション推進事業」について

   (ⅲ)「リノベーションまちづくり」について

   (ⅳ)「公民連携エリアリノベーション応援事業」について

   (ⅴ)「UIJインターンシップ事業~おとなのおしごと体験~」について

   (ⅵ)「スタートアップ創出」について

   (ⅶ)「観光スタートアップ実証実験の推進」について

   (ⅷ)「農漁業者への支援」について

(14)「みんなで創る自立したまちづくり」について

   

(1)はじめに

 本日、第1回定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、公私何かとご多忙中にもかかわりませず、ご出席を賜り、誠にありがとうございます。
 今期定例会におきましては、令和7年度鳴門市一般会計当初予算案をはじめ、各種議案を提出いたしておりますが、これらの議案説明に先立ちまして、まずは、諸般の報告と当面の諸課題についての所信を申し上げ、議員の皆様をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

→目次へ戻る

 

(2)「防災力の強化」について

 まず、「防災力の強化」についてであります。
 昨年8月、「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表され、日頃からの備えの重要性を改めて認識することとなりました。
 本市では、2030年を目途として「南海トラフ巨大地震」への対応を想定した、防災・減災への取り組みを行っておりますが、本年1月、2回目となる臨時情報の発表や、今後30年以内に発生する確率が80%程度に引き上げられたことから、さらなる防災力の強化が喫緊の課題となっております。
 去る1月27日には、「被災地から学び実践に即した研修・訓練」をテーマに、今回初の試みとして、防災コンサルタントの指導を受けながらの市災害対策本部運営訓練を実施いたしました。
 当日は、本市で震度7の大地震が発生したとの想定で、発生後から1時間後、24時間後、72時間後の3つのフェーズにおいて、時間の経過とともに明らかになる被害情報等への対応を問う実践的な訓練内容でありました。
 災害発生時に対して、市職員がしっかりと対応できるノウハウを蓄積するとともに、的確かつ円滑に災害対応ができるよう、取り組んでまいります。
 また、救急業務の円滑化、迅速化につながる取り組みとして、令和7年度から、マイナンバーカードを活用した救急業務、いわゆる「マイナ救急」の実証実験に参加することとしております。
 具体的には、傷病者のマイナ保険証を救急車に搭載した機器で読み取り、病歴等が救急隊員に正確に伝わることで、円滑な搬送先の選定や適切な応急措置につなげるほか、搬送先の病院における治療の事前準備により、迅速な処置が期待できます。
 こうした取り組みを通じて、救急救命対応の充実を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

(3)「鳴門市納涼花火大会の代替イベント」について

 次に、「鳴門市納涼花火大会」の代替イベントについては、去る1月30日に、「鳴門市阿波おどり実行委員会」が開催され、代替イベント案の審議が行われました。
 これまで開催してきた撫養川親水公園に近く、また、他団体による花火の打ち上げ実績がある「鳴門・大塚スポーツパーク」を会場に、花火と音楽やレーザーを組み合わせたファンタジーショーやステージショー、マルシェなど魅力あるコンテンツを加えた、幅広い年齢層の方が楽しめる内容が示され、実行委員会において承認されました。
 今回は試験的な実施といたしますが、8月7日のイベント開催に向け、関係機関と連携し、準備を進めてまいります。

→目次へ戻る

 

(4)「県内プロスポーツの状況」について

 次に、「県内プロスポーツの状況」についてであります。
 徳島ヴォルティスの2025シーズンホーム開幕戦が、2月23日に「ベガルタ仙台」を迎えて鳴門・大塚スポーツパークにて開催されます。
 5期シーズンぶりに開幕戦を勝利し、開幕2連勝で「J2リーグ優勝」に向けてはずみをつけ、勝利を積み重ねていくことを期待しております。
 徳島インディゴソックスにおきましては、3月29日に、2025前期シーズンの開幕を迎えます。
 現在、12年連続となるドラフト指名を達成しているほか、2022年後期から5期連続となる優勝を成し遂げており、今期の活躍にも期待しているところであります。
 そして、昨年B3に加入し、初年度ながら5位という素晴らしい成績を残された徳島ガンバロウズにつきましては、今シーズンは、現時点で14位と苦戦を強いられているところではありますが、残り14試合での巻き返しを期待しております。
 各チームの今後の活躍に向けて、皆様の熱い応援をお願いいたします。

→目次へ戻る

 

(5)「市内スポーツ選手の活躍」について

 次に、「市内スポーツ選手の活躍」についてであります。
 去る1月8日に、市内中学校に通う岩朝ローマ選手が所属する徳島県男子中学生バスケットボールチーム「RIZINGS徳島」が、「2024年度第5回全国U15バスケットボール選手権大会」におきまして、徳島県勢初の優勝に輝き、岩朝選手は、大会優秀選手(ベスト5)を獲得しております。
 また、1月26日の「大阪国際女子マラソン」では、大塚製薬陸上競技部の小林 香菜選手が、日本歴代10位となる2時間21分19秒を記録し、日本人トップの2位の成績を収められました。
 さらに、鳴門渦潮高校3年生の尾上 瑠聖選手が、2025シーズンより、徳島ヴォルティスユースからトップチームに昇格を果たされました。
 本市では、このような全国で活躍する選手を応援するため、令和5年4月より「鳴門市スポーツ競技全国大会等出場激励金制度」を創設し、これまでに延べ535名の選手に支援を行ってまいりました。
 今後も引き続き支援を行いますとともに、本市ゆかりの選手の皆様の今後益々の活躍を期待いたします。

→目次へ戻る

 

(6)「本市を取り巻く諸課題への対応」について

 次に、「本市を取り巻く諸課題への対応」についてであります。
 まず、「物価高騰対策」については、昨年12月に国の補正予算が成立し、物価高対策関係予算が盛り込まれました。
 本市では、早期の支援策の実施を図るため、1月専決処分にて補正予算を編成し、低所得者世帯への給付金をはじめ、「うずとく商品券配布事業」による家計及び地域経済支援を行うことといたしました。
 給付金は2月下旬から振り込みを行い、「うずとく商品券」は3月下旬から順次、対象世帯へ配布いたします。
 また、公定価格で運営する医療機関等の施設運営を支援することに加え、農漁業者へ支援を行うなど、各支援事業の早期実施に向けて取り組んでおります。
 こうした物価高騰対策に加えて、令和7年度当初予算におきましては、喫緊の課題である「南海トラフ巨大地震」への対応に取り組むほか、本市の将来都市像の実現に向けて、今年度策定予定の新たな総合戦略に資する事業などに、重点的に取り組んでまいります。

 それでは、重点的に取り組む事業といたしまして、まず、「南海トラフ巨大地震に備える防災力強化事業」についてであります。
 地震発生時には、本市も避難者が多数に上ることが想定され、避難所のQOL向上が課題であります。
 現在、中学校の屋内運動場に、停電時にも稼働するガスヒートポンプ方式の空調設備を順次導入しており、今年度は第一中学校に設置し、令和7年度は大麻中学校に設置するなど、令和10年度までに5つの中学校全てに設置を完了できるよう、計画的に進めてまいります。
 また、災害関連死の防止にも効果がある段ボールベッドや、避難者のQOL向上に資するパーテーションを配備するほか、昨年の能登半島地震での課題を受けて、「マンホールトイレ」の設置を行い、水洗トイレに近い環境を確保いたします。
 また、「災害時協力井戸」の整備を行うほか、災害対応等に必要不可欠となる通信網の確保としてスターリンクを整備するなど、円滑な災害対応体制を構築いたします。
 さらに、3月補正予算にて対応する事業では、停電・断水時のトイレ問題による災害関連死防止のため、災害時のトイレを確保する、トイレトラックを整備いたします。

→目次へ戻る

 

(7)「なると まるごと 子育て応援パッケージの新規事業等」について

 次に、「なると まるごと 子育て応援パッケージ」の新規事業等についてですが、まず、今年度実施の結婚支援アイデアコンテストにおいて受賞したアイデアをベースに、男女のつながりや出会いの場を恒常的に提供することを目的とした、出会いを一つの縁にしていく「一期一縁プロジェクト」を実施いたします。
 コンテストの受賞者のうち、スタートアップ企業の(株)e-lamp.が、各受賞者との縁を活かし、市内事業者などとも連携した出会いの機会の創出やコミュニティづくりに関する事業を実施するものであります。
 「鳴門のまちなかに若い男女が集まる」ことで好循環を生み出し、恒常的な出会いの場の提供や「まち」の活性化を目指してまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅰ)「不妊治療費助成事業」について

 次に、「不妊治療費助成事業」についてであります。
 本市はこれまで、全国的に取り組みの少ない一般不妊治療の1年以内の治療費全額助成や、保険適用後も負担額が大きい生殖補助医療に対して、1回当たり上限10万円を助成してまいりましたが、この度、更なる早期の治療開始と治療費の無償化を目指し、生殖補助医療に対する助成上限額を30万円に引き上げます。
 また、保険診療と併せて実施した「先進医療にかかる費用」につきましても、県内初の取り組みとして、生殖補助医療の助成上限額30万円の範囲において助成対象といたしました。
 当該助成により、子どもを望む夫婦の経済的負担の軽減はもとより、精神的負担の軽減につなげてまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅱ)「奨学金返還助成事業」について

 次に、保育士人材確保推進事業のうち「奨学金返還助成事業」についてであります。
 本市では、私立保育施設に勤務する保育士等を対象に就労支援金等の給付を行い、各保育施設の人材確保の推進に取り組んでまいりましたが、近年の保育ニーズの多様化や、国基準の見直しなど、より一層の人材確保が求められております。
 こうしたことから、これまでの事業を拡充し、新たに保育士等の奨学金の返還費用の助成を、月額1万円を上限として実施いたします。
 この事業により、保育士等の離職の抑制や、資格を持ちながらも他業種を選択されている、いわゆる潜在保育士の復帰支援につなげてまいります。

→目次へ戻る

 

アンカーアンカー(ⅲ)「高校生授業料助成事業」について

 次に、「高校生授業料助成事業」についてであります。
 本市の子育て世帯を対象に行ったアンケートでは、「義務教育終了後から高等学校等通学時」の支援を求める声が多くあり、国の高等学校等就学支援事業の世帯年収基準を超えたために当該制度の対象外となった高校生のいる子育て世帯に対し、市独自に、高校授業料相当分として月額9,900円の助成を行うことで、教育機会の均等の確保と、若年層人口の定住促進を目指してまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(8)「なると うずっ子 学力向上パッケージ事業」について

 次に「なると うずっ子 学力向上パッケージ事業」についてであります。
 今年度、徳島県公立高等学校の普通科の通学区域制の在り方について検討するため、県において通学区域制に関する有識者会議が立ち上げられ、去る1月29日の第6回通学区域制に関する有識者会議におきまして、令和11年度入試から通学区域制を撤廃し、それまでの間は移行措置期間として、いわゆる流入率を段階的に緩和する方向性が示されたところであります。
 私達が長年要望を続けてまいりました学区制に関しまして、ついに撤廃する方向が示されました。
 今後は、学区制撤廃を見据え、本市の子どもたちの選択肢が拡がるよう、学力向上にしっかりと取り組む必要があることから、令和5年度からスタートした「なると うずっ子 学力向上パッケージ事業」の拡充を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅰ)「学力向上推進アドバイザー派遣事業」について

 まず、「学力向上推進アドバイザー派遣事業」についてであります。
 学校現場は現在、経験豊富な教職員の退職により、学習指導や学級経営、子どもとの関わり方に不安を抱く若手教職員が増えております。
 そこで、経験豊富な退職職員をアドバイザーとして鳴門市内の小学校に配置し、指導・助言を受けることで、若手教職員の授業力の向上や学級経営の円滑化を図るとともに、教育活動の充実と学力向上に取り組んでまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅱ)「フリースクール等授業料補助事業」について

 次に、「フリースクール等授業料補助事業」についてであります。
 本市の不登校児童生徒は増加傾向にあり、児童生徒一人ひとりの状況に寄り添った支援が必要とされております。
 そこで、県内初の取り組みとして、不登校児童生徒の多様な学びの場を確保し、社会的自立に向けた支援を目的に、フリースクール等の民間施設を利用した際に必要となる経費に対して助成いたします。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅲ)「鳴門高等学校奨学金給付事業」について

 次に、「鳴門高等学校奨学金給付事業」についてであります。
 令和7年4月から、将来教員になることを目指す生徒のために、鳴門高校に「教職特別講座(エデュケーションプログラム)」が開設されることに伴い、本講座を受講する学業優秀な市内の生徒に、奨学給付金として毎月2万円を給付いたします。
 これにより、鳴門高校入学後も意欲的に学び続ける、学業優秀な生徒の確保に努めるとともに、鳴門高校の魅力化・特色化などを支援してまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(9)「豊かな人を育む まちづくり」について

アンカー(ⅰ)「鳴門市文化会館耐震改修事業」について

 次に、「豊かな人を育む まちづくり」として、まず、「鳴門市文化会館耐震改修事業」についてであります。
 現在休館中の「鳴門市文化会館」は、耐震改修に加え、ホールの座席やトイレ、舞台設備などを更新することとし、昨年11月から実施設計を進めているところであります。
 引き続き、京都大学などとも協力しながら、利用者の視点に立った様々な工夫や機能の向上、世代や文化を超えた交流が促進される場としての再生を図り、令和9年6月のグランドオープンを目指してまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅱ)「鳴門市文化会館再開準備」について

 次に、「文化会館再開準備」といたしまして、施設再開後においては、休館以前と同様に指定管理者制度を導入し、民間事業者のノウハウやアイデア等を活用することで、効率的な施設管理とより良いサービスの提供を図ることとしております。
 その上で、施設再開前の設計期から民間事業者がプロジェクトへ参入し、運営者目線による効果的な施設整備と、円滑な施設再開を目指してまいります。
 また、資材費や人件費などが高騰する中、ふるさと納税を活用したガバメントクラウドファンディングを実施し、財源確保を行いながら事業を進めてまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅲ)「スポーツ施設整備事業」について

 次に、「スポーツ施設整備事業」についてであります。
 まず、「新スポーツ施設の基本計画」策定といたしまして、体育館と屋内温水プールを兼ね備えた新しいスポーツ施設の建設に向けて、「鳴門市新スポーツ施設基本構想」を踏まえ、より具体的な内容を示した基本計画を策定いたします。
 また、「衛生センターグラウンド」の利用環境改善に向けて、フェーズフリーの考え方を取り入れ、平時は施設利用者が使用し、災害発生時には避難者が使用できる、観覧席とトイレ及び防災倉庫が一体となった施設の設計に取り組み、施設の利便性向上及び地域防災力の強化を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

アンカー(ⅳ)「100万人のクラシックライブ」について

 次に、市内の身近な場所で、気軽にクラシック音楽の生演奏に触れることができる機会の創出を目的として、「100万人のクラシックライブ」を開催いたします。
 市主催事業を中心に、市民団体のイベント等の開催時に併せて、定期的な実施を予定しており、普段、クラシック音楽を聴く機会のない方にも、クラシック音楽の生演奏の魅力を感じていただき、「音楽を通じて人と人がつながる」、「日常に音楽があふれる」地域となることを目指します。
 また、多くの方が参加することで、令和6年4月施行の孤立・孤独対策推進法における取り組みとして、社会的孤立の解決に向けた一助となることも期待しております。

→目次へ戻る

 

アンカー(10)「持続発展可能なまちづくりの実現」について

 次に、「持続発展可能なまちづくりの実現」として、「再生可能エネルギー設備等普及促進事業補助金」についてであります。
 地球温暖化対策の推進及び脱炭素社会の形成を図るとともに、災害に強いフェーズフリーなまちづくりを実現するため、「住宅用太陽光発電システム」や「家庭用蓄電池システム」、「電気自動車等充給電設備(V2H)」を設置される方に対して補助金を交付し、再生可能エネルギーの導入を促進いたします。
 当該補助金については、株式会社鳴門太陽光発電所からの寄附金を活用するものであります。
 また、本年3月に策定予定の「地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」におきまして、2050年までに温室効果ガス排出量実質ゼロの実現を長期目標に掲げ、ゼロカーボンシティを目指すことを表明いたします。

→目次へ戻る

 

(11)「誰もが健康でいきいきと暮らせるまちづくり」について

 次に、「誰もが健康でいきいきと暮らせるまちづくり」として、まず、「高齢者向けセーフティドライバー事業」につきましては、高齢者の方が安全に車の運転ができるよう、65歳以上の方を対象とした運転能力に関する体力測定、認知機能、運転技能の検査や、専門職による体操指導を行う教室を開催いたします。
 現在の運転技能等の再確認と、運転に必要な体力や技能向上を図り、高齢者の方が長く安全運転ができるよう支援いたします。

 また、「介護予防DX推進事業」では、これまでのデータ分析により、介護予防事業へ参加されている方は、参加されていない方より、約2.7歳、健康で、年間の医療費・介護費が約30万円少ないことが明らかとなっております。
 こうしたことから、より事業効果を高めるため、令和7年度におきましても、多様なニーズに応じた運動、趣味活動・交流などの教室を開催いたします。
 さらに、認知症や骨折による新規要介護認定が多い状況を踏まえ、認知機能の維持、向上につながるアプリや、骨折した状況、場所などを分析し、危険のある場所を教えてくれるアプリを開発し、高齢者の健康の維持・改善を図るとともに、環境要因の分析を進め、健康寿命の延伸に取り組んでまいります。

→目次へ戻る

 

(12)「地域共生センター(仮称)開設準備」について

 次に、「地域共生センター(仮称)開設準備」についてであります。
 現在、旧分庁舎の有効利用を図るための改修工事に着手しており、改修後は、「鳴門市身体障害者会館」及び障がいのある方などを対象とした総合的な相談窓口である「鳴門市基幹相談支援センター」の機能を移転するとともに、多目的室などの貸館機能も備える予定であります。
 さらに、バリアフリー及びユニバーサルデザインを踏まえ、障がいの有無や年齢に関係なく、誰もが利用しやすいインクルーシブな空間を体現した施設を目指し、令和7年秋の開館に向けた準備を進めてまいります。

→目次へ戻る

 

(13)「活力あふれるまちづくり」について

(ⅰ)「未来の地場産品創出支援プロジェクト ふるさと納税3.0」について

 次に、「活力あふれるまちづくり」として、まず、「未来の地場産品創出支援プロジェクト ふるさと納税3.0」についてであります。
 本事業は、事業者による新たな地場産品の開発等に必要な資金について、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングにより集めた寄附額の一部を事業者へ補助するとともに、開発された地場産品を返礼品として寄附者に届ける、新しいふるさと納税の仕組みであります。
 こうした新たな手法による地場産品開発等にチャレンジし、寄附額の拡充と地域活性化を推進してまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅱ)「インナープロモーション推進事業」について

 次に、「インナープロモーション推進事業」についてであります。
 インナープロモーションとは、市民のシビックプライドの醸成・市の魅力への共感を育み、口コミやSNS等で鳴門市の魅力を市民自ら発信するなど、地域づくりを担う活動人口や定住人口の確保につなげる取り組みであります。
 鳴門の未来を担う中学生、高校生と一緒に「まち」のコンテンツを作り上げることで、「まちづくり」や「市」との関わりを深めながら、スキル習得を目指す「0→1スクール」を開催いたします。
 こうした取り組みを通して、若者がチャレンジ・活躍できる「はじまりのまち 鳴門」としてのシティセールスの推進や、若者のシビックプライドの醸成、市の魅力への共感を育むなど、「住み続けたい」「また戻ってきたい」と思うまちづくりにつなげてまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅲ)「リノベーションまちづくり」について

 次に、「リノベーションまちづくり」については、空き家などの地域資源を活用し、民間主導での新たなコンテンツの造成などを行う、「人口減少時代に対応したまちづくり」の手法であります。
 令和7年度は、「リノベーションまちづくり」の実施を検討するため、「リノベーションまちづくり講演会」を通して、市民の方の機運醸成や事業の理解促進を図るとともに、民間事業者へのヒアリングやワークショップ等により、事業に興味のある民間人材や、実施エリアについての調査・検討などを行ってまいります。
 令和8年度以降には、空き家を活用した具体的な事業プランの企画を行う「リノベーションスクール」や、専門家による「事業化支援」の実施へ展開する予定としております。
 この取り組みを通じて、「鳴門のまち」を楽しむ人だけでなく、「鳴門のまちづくり」を楽しむ人、いわゆる「活動人口」の増加を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅳ)「公民連携エリアリノベーション応援事業」について

 次に、「公民連携エリアリノベーション応援事業」についてであります。
 本市では今年度、「撫養川親水公園」から鳴門市役所庁舎周辺を公民連携の実証実験フィールドと捉え、マルシェをはじめ、ヨガイベントや婚活イベントなど、様々な公民連携イベントが実施されております。
 令和7年度は、これらの取り組みをさらに加速させるため、備品の貸し出しや補助金の交付など、行政として積極的にサポートし、さらなる賑わい創出とエリア価値の創造につなげるとともに、居心地が良く、歩きたくなる「ウォーカブル」な空間の実現を目指してまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅴ)「UIJインターンシップ事業~おとなのおしごとおしごと体験~」について

 次に、「UIJインターンシップ事業~おとなのおしごと体験~」についてであります。
 本市では、「半農半X」や「移住起業」をコンセプトに移住交流を促進する一方で、市内事業所における人手不足は、大きな経営課題となっております。
 そこで、市内事業所の人手不足解消と本市へのUIJターンを促進するため、「おてつたび」のプラットフォームにより全国から参加者を募集し、UIJインターンシップを実施いたします。
 参加者は、1週間の滞在期間中に市内4箇所の事業所で就業体験を行い、1日は本市の魅力を満喫する観光ツアーを開催する予定としており、受け入れ事業所は、医療・介護・保育を中心に、製造業・サービス業など幅広い業種で実施を予定しております。

→目次へ戻る

 

(ⅵ)「スタートアップ創出」について

 次に、「スタートアップ創出」についてであります。
 本市では、四国随一の「スタートアップが集まるまち・生まれるまち」を目指し、令和6年度よりスタートアップ企業の誘致・創出に取り組んでおります。
 スタートアップ企業が、本市での実証実験や事業活動を検討するにあたり、昨年7月には「子育て」「教育」をテーマに、今月12日には「観光」をテーマに「NARUTO CONNECT」を開催し、市内事業者等との協業に向けた出会いの場を創出したところであります。
 さらに、資金面や社会的信用・知名度などが不足するスタートアップ企業を支援するため、市が認定し、応援する仕組みとして、鳴門市応援スタートアップ制度「なるスタ」を創設いたしました。
 革新的なサービス・プロダクトにより地域イノベーションの創出が期待できる企業を「なるスタ」として認定し、その事業活動を支援することで、スタートアップフレンドリーなまちとしての認知度を高めてまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅶ)「観光スタートアップ実証実験の推進」について

 次に、「観光スタートアップ実証実験の推進」についてであります。
 本市では、昨年12月に「第2期観光振興計画」を策定し、地域資源を活かした観光のまちづくりに向け、観光関連事業者等と連携し、戦略的な魅力発信や新たな観光コンテンツの創造、受入環境の整備などに取り組むこととしています。
 革新的なアイデアや技術・サービスを持つスタートアップ企業と市や市内観光関連事業者等が、課題解決に向けて実施する実証実験等を支援することで観光振興を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

(ⅷ)「農漁業者への支援」について

 次に、「農漁業者への支援」についてであります。
 本市では、令和4年3月に「鳴門市農業振興計画」及び、「鳴門市水産振興計画」を策定いたしました。
 基幹産業である農業や水産業は、「担い手の不足」や「施設、設備の老朽化対策」など多くの課題を抱えており、解決に向けた取り組みをそれぞれの振興計画に沿って進めているところであり、新たに創設する「鳴門市農林水産業振興基金」の活用を図ることで振興計画のさらなる推進と、安定した財源確保を図ってまいります。
 こうした基金を活用し、令和7年度は、農業者支援として「農業経営基盤強化支援事業補助金」では、農業用の資材や機械等の価格高騰が続く中、補助件数を拡大するとともに、新たに農業者が行う農業用排水路での浚渫に対する支援を行ってまいります。
 また、漁業者支援として、「水産業ブランド産地振興補助金」では、長期化する物価高騰の影響により、漁業に要する経費の増加が漁業経営を圧迫していることから、漁業資材の購入経費に対する支援を行うことで、「鳴門わかめ」や「鳴門鯛」をはじめとした本市ブランド産品の産地の維持、発展を図ってまいります。
 さらに、「地産地消推進補助金」では、本市のブランド産品の消費拡大や、特色ある食文化の継承を図るため、地産地消の推進につながるイベントの開催経費に対して補助いたします。

→目次へ戻る

 

(14)「みんなで創る自立したまちづくり」について

 次に、「みんなで創る自立したまちづくり」として、本年4月から開催される大阪・関西万博による観光客増加を見据え、「鳴門市花街道・地域づくりネットワーク」と協働し、花植え活動を拡充いたします。
 この事業では、大阪・関西万博をイメージした赤・青・白の花を、市民や学生の皆様と一緒に市内各所に植えることで、本市を訪れる人をおもてなしいたします。

→目次へ戻る