令和5年鳴門市議会第4回定例会

◆ 目 次

(1)はじめに

(2)「防災対策の推進」について

(3)「サイクルツーリズムの推進」について

(4)「友好都市との交流」について

  (ⅰ)「ドイツ・リューネブルク市との交流」について

  (ⅱ)「バングラデシュ人民共和国・ナラヤンガンジ市との交流」について

(5)「北ノ浜グラウンドトイレ等整備事業」について

(6)本市を取り巻く社会経済情勢への対応について

  (ⅰ)物価高騰対策支援について

(7)「本市の将来を見据えた重点施策」について

(8)「旧黒崎幼稚園改修事業」について

(9)「子どもはぐくみ医療費助成事業」について

 

(1)はじめに

 本日、第4回定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、公私何かとご多忙中にもかかわりませず、ご出席を賜り、誠にありがとうございます。
 今期定例会におきましては、令和5年度一般会計補正予算案など、各種議案を提出いたしておりますが、これらの議案説明に先立ちまして、まずは、諸般の報告と本市が直面している諸課題についての所信を申し上げ、議員の皆様をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

→目次へ戻る

 

(2)「防災対策の推進」について

 はじめに、「防災対策の推進」についてであります。
 去る11月5日の「津波防災の日」に、内閣府と共催で「地震・津波防災訓練」を実施いたしました。
 この訓練では、南海トラフを震源とする大規模地震により津波が発生した場合を想定し、人的被害の軽減に向けて、適切な避難行動等がとれるよう、市内全域への防災行政無線放送を合図に、市民の皆様にシェイクアウト訓練の実施を呼びかけました。
 情報伝達の訓練では、防災行政無線のほか、携帯電話への緊急速報メールの通知やモーターサイレンの吹鳴など、様々な手段を用いて伝達を行いました。
 また、大津町備前島・大代・矢倉地区にお住まいの方には、津波緊急避難場所であります「道の駅くるくる なると」の2階芝生広場に避難を呼びかけましたところ、約180名の地域の皆様にご参加いただき、道の駅が、平常時は「にぎわい・交流の場」として、災害時には「市民の命を守る場」として機能するフェーズフリーな施設であることを体感していただきました。
 さらに、同日ボートレース鳴門では、幅広い世代における防災意識の高揚や災害時に連携する機関との顔の見える関係づくりを推進するため、「鳴門市フェーズフリーフェスティバル」を開催いたしました。
 今回、初開催でありましたが、防災関連機関や災害時応援協定を締結した事業者など50を超える団体にご参加いただき、訓練展示や体験ブース、防災グッズの展示・販売、高知大学の大槻知史教授による講演会などに、多くの子育て世代をはじめ、約1,000名の方にご来場いただきました。
 これらの多彩なプログラムを通じて、見て、聞いて、体験して、「いつも」と「もしも」がつながる「防災」、すなわち、本市が提唱する「フェーズフリー」の概念を多くの方に知っていただくきっかけとなりました。
 今後も、フェーズフリーの概念をより踏まえた防災・減災対策を推進し、災害に強いまちづくりを進めてまいります。

→目次へ戻る

 

(3)「サイクルツーリズムの推進」について

 次に、「サイクルツーリズムの推進」についてであります。
 この度、新たな取り組みといたしまして、「いいサイクリングの日」の語呂合わせから、11月3日を「なると サイクリングの日」、11月全体を「なると サイクリング月間」と設定いたしております。
 今回、「なると サイクリングの日」には、自転車利用者の裾野拡大を図るため、初心者や未経験者を対象とした自転車の乗り方講座やトレーニング方法を学べる座学のほか、市内の約10kmのコースを巡るサイクリングイベントを開催し、女性を中心に7歳から84歳までの約120名の方にご参加いただきました。
 また、「なると サイクリング月間」といたしまして、風景と自転車、通勤・通学のひとコマなど、本市でのサイクリングの魅力をSNS上で発信いただいた方の中から優秀者を表彰する「サイクルフォトラリー」やサイクリストへの「おもてなし」に熱心に取り組む市内飲食店などの「おもてなしスポット」において、サイクリストに特典サービスを提供する「なるとサイクリング月間応援サービス」を実施しております。
 今後におきましても、大鳴門橋自転車道整備を見据え、サイクリストの裾野拡大や受入れ環境整備、機運醸成等に取り組み、引き続き「自転車フレンドリーなまちづくり」を推進してまいります。

→目次へ戻る

 

(4)「友好都市との交流」について

(ⅰ)「ドイツ・リューネブルク市との交流」について

 次に、「友好都市との交流」についてであります。
 まず、「ドイツ・リューネブルク市との交流」では、去る10月12日に、クラウディア・カーリッシュ市長を団長とする、リューネブルク市からの親善使節団として、一般使節団25名、青少年使節団12名の計37名が来鳴されました。
 同市からの使節団の受入れは、コロナ禍前の2018年以来5年ぶりとなり、使節団の皆様は、ドイツ村公園での慰霊碑献花や板東小学校の児童の皆様に出迎えられたコスモス交流、板東地区で開催されました「フロイデ祭」などに参加され、交流を深めるとともに、日本文化の体験をされました。
 特に、青少年使節団の皆様は、ホストファミリー宅に滞在しながら、第一中学校をはじめとする4つの市内中学校や鳴門渦潮高校で授業を受けるなど、若い世代の交流を通して国際理解を深め合うことができました。
 また、去る11月12日には、後藤田徳島県知事らと共に、ヴルフ元ドイツ大統領とフォン・ゲッツェ駐日ドイツ大使と面談し、市民が中心となった日独交流の活動にご支援をいただけるとのお言葉を頂戴したところであります。
 来年は、リューネブルク市との「姉妹都市盟約締結50周年」の節目を迎えますことから、本市からリューネブルク市へ親善使節団を派遣するほか、関係団体の皆様と各種記念事業を計画しているところであり、節目の年を契機として、さらに友好を深めてまいりたいと考えております。

→目次へ戻る

 

(ⅱ)「バングラデシュ人民共和国・ナラヤンガンジ市との交流」について

 次に、「バングラデシュ人民共和国・ナラヤンガンジ市との交流」についてであります。
 本年3月27日に、セリナ・ハヤト・アイビー市長をはじめとする訪問団が来鳴され、翌28日に、同市との「友好都市協定書」を締結いたしました。
 この度、同市との交流事業の一環として、友好を記念する桜の苗木を送り、ナラヤンガンジ市の新庁舎前広場に植栽を行うこととなり、植栽記念式典などの公式行事に参加するため、現在、小泉政策監をはじめ市職員3名が、市内事業者を中心に構成されました「N・N協同組合」の皆様とともに同市を訪問しております。
 職員は、昨日は現地の日本語学校や日本国大使館へ訪問するなど交流を深めており、本日、記念式典に参加し、明日帰国する予定となっております。
 今後におきましても、文化・経済・教育・人材の4つの分野における交流を進め、両市の発展につなげてまいりたいと考えております。

→目次へ戻る

 

(5)「北ノ浜グラウンドトイレ等整備事業」について

 次に、「北ノ浜グラウンドトイレ等整備事業」についてであります。
 撫養町桑島地区の「北ノ浜グラウンド」につきましては、現在、老朽化したトイレ棟の改築及びその周辺の整備を進めております。
 今月14日から供用を開始しましたトイレ棟につきましては、従来よりその規模を拡大するとともに、車いす対応やベビーベッドの設置、災害時の仮設用トイレの保管など、様々な機能アップを図っております。
 また、グラウンド側にベンチや庇を設置するとともに、屋上に見学用のスペースを設けるなど、スポーツ観戦等にも利用できる仕様としております。
 今後は、公園を利用される方の駐車スペースや、東屋周辺の樹木の伐採など舗装・外構工事にも着手することとしており、事業全体としましては、令和5年度末頃に竣工を予定しております。
 グラウンドを利用される方々や地域の皆様をはじめ、多くの方にご利用いただきたいと考えております。

→目次へ戻る

 

(6)本市を取り巻く社会経済情勢への対応について

 次に、本市を取り巻く社会経済情勢への対応についてであります。
 長引く物価やエネルギー価格等の高止まりが続く中、私たちの生活や地域経済は、依然として厳しい状況が続いております。
 このような中、国は11月2日に「デフレ完全脱却のための総合経済対策」をとりまとめ、「物価高により厳しい状況にある生活者・事業者への支援」として、早期の実施を予定する「低所得世帯への追加支援」や来年実施予定の「所得税・個人住民税の定額減税」などを盛り込んだ補正予算案が今月内の成立を目指し、国会で審議されているところであります。
 本市における物価高騰対策支援では、こうした国から提供される情報等をもとに、国の補正予算成立後、低所得世帯への速やかな支援につなげられるよう専決処分による対応を行うとともに、減税等のように国の支援がすぐに行き届かない方々への支援として、12月補正予算案での対応を行うこととしております。

→目次へ戻る

 

(ⅰ)物価高騰対策支援について

 はじめに、物価高騰対策支援についてであります。
 「低所得世帯への追加支援」につきましては、本市では、本年7月に、コロナ禍から続く物価高騰の負担感がより大きい低所得世帯の経済的負担軽減を目的に、1世帯当たり3万円の支援給付事業を実施したところであります。
 今回、国が実施を表明しております、低所得世帯に対する7万円の追加支援給付への対応として、対象となる世帯にいち早く支援を実施するため、専決処分により予算措置を行いました。
 支給対象は、国が示す基準日に本市に住民票があり、かつ、世帯全員の令和5年度分の住民税均等割が非課税である世帯を予定しており、1世帯当たり7万円をプッシュ型により支給いたします。
 今後のスケジュールといたしましては、12月中に対象世帯に対して確認通知をお送りした後、来年1月中旬から給付を開始し、2月中の支給完了を予定しております。
 また、「市民生活応援うずとく商品券配布事業」につきましては、物価高騰下における家計への支援と、地域経済へ波及させることを目的として、令和5年12月1日時点での本市の住民基本台帳に登録されている世帯のうち、所得税・住民税の減税対象となる約1万9千世帯を対象に、市内の加盟店舗で利用できる「うずとく商品券」を1世帯当たり1万円分配布いたします。
 本事業の実施により、来年6月に予定されております所得税と住民税での4万円減税と合わせて、1世帯5万円以上の家計支援になるものと考えており、来年2月中旬頃から商品券の発送を開始し、3月末までには対象となる全ての世帯にお届けする予定としております。

→目次へ戻る

 

(7)「本市の将来を見据えた重点施策」について

 次に、「本市の将来を見据えた重点施策」についてであります。
 本市では、近年の社会変化に対応したまちづくりを進めるため、令和5年3月に「鳴門市都市計画マスタープラン」を見直し、「重点まちづくり区域」を定め、市役所周辺を「行政・文化・スポーツエリア」として位置づけ、このエリアを「市の顔としての拠点性を高める」という整備方針のもと、新庁舎移転に伴う既存施設の利活用の検討を進めてまいりました。
 来年の新庁舎での業務スタート時には、新庁舎内にうずしお会館、健康福祉交流センター及び分庁舎を執務室としている部署も集約されることから、各施設の用途を変更し、利活用のための改修に向けた設計業務に着手いたします。
 まず、「うずしお会館改修事業」では、新庁舎及び消防庁舎に隣接しているという立地条件も踏まえ、普段は各種事業推進において、また、大規模災害発生時には、災害ボランティアセンターを設置・運営するなど、市と密接な連携を図る必要性が高い社会福祉協議会を現在1階で産業振興部が使用しているスペースに移転することとしております。
 また、施設利用者の利便性向上のため、トイレの洋式化及びバリアフリー化や照明設備のLED化を行うとともに、防災力強化のための各種設備工事などを行います。
 次に、「鳴門市分庁舎改修事業」では、教育委員会の新庁舎移転に伴い、現在は、施設の老朽化等により利用を休止しております「鳴門市身体障害者会館」の機能を分庁舎1階に移転するとともに、年齢や障がいの有無に関わらず、市民の誰もが気軽に集い、交流できる多目的スペースを備えた施設として、ユニバーサルデザインを踏まえた改修設計を実施いたします。
 次に、「健康福祉交流センター改修事業」では、隣接地には令和5年4月に中央保育所を開設し、健康福祉交流センターを含むエリアを子育て支援の拠点として整備する方針で検討を進めており、この度、1階及び2階に、妊産婦・子育て世帯・子どもが気軽に相談できる機関として「こども家庭センター」を設置するとともに、乳幼児やその保護者が気軽に集い、遊び、相談できる居場所を整備いたします。
 今後、それぞれ令和7年度から8年度までにおける工事完成を目指して事業を進め、市民の皆様にご利用いただきやすく、長く愛されるよう施設の利活用を図ってまいります。

→目次へ戻る

 

(8)「旧黒崎幼稚園改修事業」について

 次に、「旧黒崎幼稚園改修事業」についてであります。
 令和3年度末に閉園しました旧黒崎幼稚園をコミュニティセンターとして活用し、自治振興会や地域住民の活動拠点となるよう、施設の一部改修を実施いたします。
 地域の皆様からご要望をいただき、調理施設の整備、トイレ改修、駐車場の整備等を行うとともに、「地域の防災拠点」としての活用も予定しており、令和6年秋頃の利用開始を予定して工事を進めてまいります。

→目次へ戻る

 

(9)「子どもはぐくみ医療費助成事業」について

 次に、「子どもはぐくみ医療費助成事業」についてであります。
 本市においては、令和4年度から「なると まるごと 子育て応援パッケージ事業」の中で、高校生相当の子どもに対しては「子育て応援手当」や「高校生等医療費助成」の各支援を実施しております。
 令和6年4月から、徳島県が子どもはぐくみ医療費制度の対象年齢を18歳までに拡充することに伴い、本市においても県と同様の助成を実施することとしており、円滑に事業をスタートさせるため、今年度中にシステム改修等を実施いたします。

→目次へ戻る