アドバイス菜々『鳴門れんこん』

アドバイス菜々

材料選びや下ごしらえなど、ちょっとしたこころがけと工夫で見違えるほど仕上がりは変わるもの。
最後に、「鳴門れんこん」をよりおいしく召し上がっていただくために、簡単で有意義なアドバイスをいくつかご紹介しましょう。

 

れんこんの皮はたてにむく

 酢の物、あえ物、煮物、揚げ物など、レパートリーもいろいろな「鳴門れんこん」。下ごしらえはまず、両端を切り落とし、皮をむくことからスタート。皮むき器や包丁で薄く、手早くむきましょう。皮は縦方向にむくと断然ラク。これは、れんこんの繊維が縦に通っているためです。スルスルとむけ、見た目もきれいに仕上がります。あとは、切り口からのぞき、穴の中に泥が残っていたらさい箸などでこすり、流水の下で洗い流しましょう。

皮むき

 

切ったれんこんは酢水にはなす

 れんこんは空気に触れると黒っぽくなるのが悩みのタネ。白くツヤツヤとした自慢の肌を守るために、料理に合わせて包丁を入れたら、すぐに酢水にはなしましょう。変色の原因は、ポリフェノールという成分によるもの。これは、褐変やアクの原因物質として知られています。こうした酵素の働きをストップさせるのが、酢。酢水につけるとアクが抜け、より白く仕上がります。また、あらかじめ下ゆでしておく場合も、湯に少量の酢をたすと効果的。歯切れも一段とよくなります。

酢水にはなす

 

煮炊きはステンレス、ホウロウ、アルミ鍋が最適

 れんこんの変色を防ぐためのコツをもうひとつ。そのヒミツは調理鍋にあり。ゆでたり、煮込んだりする場合は、ステンレス、ホウロウ、またはアルミ鍋をご使用ください。要は、れんこん料理に鉄鍋はタブー。調理している間にも変色を増進させ、みるみる黒ずんでくるからです。家庭でよく用いられているものでは、雪平鍋がおすすめ。煮汁をたっぷり吸い込み、ツヤツヤとした鮮やかな料理に仕上がります。

煮炊き

 

料理によって節もおいしく使い分ける鳴門れんこん

 主に、4節で1本となる「鳴門れんこん」は、節ごとに持ち味も異なるもの。(ちなみに箱詰めの場合は形状により4節または、最後部分を切り除いた3節のものとがあります。)その特長を大いに活用し、料理によって節を使い分けてみましょう。がく先に近い1番節は、みずみずしくてハリのある部分。あえ物やサラダでシャキシャキ感をお楽しみください。そして、ずっしりと太い3番節は、デンプン質が豊富。じっくり煮ると、モチッとした粘りがとても美味。2つの味わいは幅広く活用できそうです。

れんこん