国登録有形文化財(建造物) 安藝家バラッケ(旧板東俘虜収容所)

種別 国登録有形文化財(建造物)
名称 安藝家バラッケ(旧板東俘虜収容所)
員数 1棟
登録年月日 平成16年11月8日
建設の年代または時代 大正6年/昭和43年移築
登録の理由及び文化財的特徴

第一次世界大戦で、俘虜が収容された施設のバラッケは、第二次世界大戦後には引揚者住宅として使用された。その後役目を終えたバラッケの一部を安藝家が買い取り、同町桧字椎尾谷に移築改造して、牛舎に生まれ変わった。一間(一・八二m)毎に柱を配し、トラスの小屋組を一間半(二・七三m)スパンで架構している。梁間(奥行)は四間(七・二八m)の計一〇スパン、総長二七・三mで面積は一九八・七㎡である。中央に通路をとり、窓際二間分を一ブースとして使用していたようである。屋根は切妻で、当初は天然スレートが葺かれていたと思われるが、引揚者住宅使用時には大波鉄板となり、現在は外壁に張っている。また外壁に張られていた南京下見板は、野地板に転用されている。収容施設時のものは、柱とトラスの小屋組のみとなったが、柱の痕跡により当時の窓の位置や大きさが確認され、引き違いのガラス戸が入れられていたことがわかった。現在は、牛舎から納屋に用途がかわり、一部住居にも改造されている。

参考文献
『徳島の文化財』 徳島県教育委員会 徳島新聞社 平成一九年三月三一日発行 P69

写真

所在地 大麻町桧