国登録有形文化財(建造物) 本家松浦酒造場長屋門・東酒蔵・仲酒蔵・西酒蔵・精米蔵

種別 国登録有形文化財(建造物)
名称 本家松浦酒造場長屋門
本家松浦酒造場東酒造
本家松浦酒造場仲酒造
本家松浦酒造場西酒造
本家松浦酒造場精米蔵
員数 5棟
登録年月日 平成14年8月21日
建設の年代または時代 江戸後期/明治後期改造
江戸後期
江戸後期
明治初期
明治後期
登録の理由及び文化財的特徴

屋号「紙屋」の松浦家は、江戸時代に藍商と回船業で財をなし、一八〇四(文化元)年二代目が酒造造業を開始し、一八八六(明治一九)年「鳴門鯛」の登録商標が認可された名家である。撫養街道に面し、長屋門・東酒造・仲酒造・西酒造・精米蔵などの施設が現存する。長屋門は、町屋風の木造(一部土蔵造)つし造二階建て、部屋は溜場、つしは女中部屋として使用された。東西酒造と仲酒造は、長屋門の西方に妻入り切妻造本瓦葺で、三棟が並列して建ち並ぶ。三棟とも土蔵造で、腰は風雨などから壁を保護する目板張りとし、街道に面し連続した三棟三角形の妻面は、白漆喰で塗られ、リズミカルで街道の景観に寄与している。精米蔵は土蔵造の平屋で、道路を挟んで対面して建ち、切妻造錣葺の本瓦葺、ほぼ中央に越屋根を設ける。正面壁には漆喰の鏝絵で鳴門鯛精米所と描く。精米蔵は一九〇七(明治四〇)年ごろ、その他の四棟は江戸時代後期後半に建てられた。多くの蔵と長屋門は町並みに溶け込み、風情を漂わせる貴重な建物群である。

参考文献
『徳島の文化財』 徳島県教育委員会 徳島新聞社 平成一九年三月三一日発行 P66

写真

所在地 大麻町池谷