有形文化財絵画 絹本著色両界曼荼羅

種別 有形文化財(絵画)
名称 絹本著色両界曼荼羅
員数 双幅 金剛界曼荼羅 胎蔵界曼荼羅
所有者 極楽寺
年代 南北朝時代
指定の理由及び文化財的特徴

この図は、金泥を豊富に使い、極めて詳細精密で、装飾も美しく多彩であるが、やや図式的で諸尊の描線に固さが見られることから、南北朝時代のころのものと思われる。また、周縁の描き表具も珍しく優れたものであり、県内の両界曼荼羅の中では傑作と言える。両図とも同じ図柄の描き表具。

曼荼羅は「輪円具足」の義で宇宙における一切の仏をすべて一面の図上に描き写したもので、金剛界曼荼羅と胎蔵曼荼羅の二つがある。金剛界が大日如来の知性をあらわし。胎蔵界は理性を示すものである。 本図の金剛界曼荼羅は九区に区分されており、中央上段に本尊大日如来が描かれ、各区にその分身の諸尊一四六一体が描かれている。胎蔵曼荼羅は本尊と八体の諸尊が描かれた「中台八葉院」が中央にあり、それを中心に、周囲を一二大院に区分し四一四尊が配置されている。

参考文献
『鳴門市史』上巻 昭和五一年三月三一日発行 P94

写真

参考文献
『徳島の文化財』 徳島県教育委員会 徳島新聞社 平成一九年三月三一日発行

所在地 大麻町桧