広域避難の受入れについて
1. 広域避難の調整経緯
福井県の嶺(れい)南(なん)地域には、高浜発電所をはじめ6発電所、15基の原子力施設が立地し、これら原子力施設のUPZ(緊急時防護措置を準備する区域:概ね30km圏)は、福井、滋賀、京都3府県にまたがり、地域内には約52万人の住民が居住しています。
この3府県では、あらゆる規模の原子力災害を想定し、域内住民が円滑に避難できるよう、府県内の避難先に加え、府県外の避難先も確保するようにしています。
このうち、府県外への避難(以下「広域避難」という。)については、3府県から関西広域連合(以下「広域連合」という。)に対して要請があり、3府県の約25万人を、広域連合で受入れることになりました。
広域連合の構成団体である徳島県でも、京都府舞鶴市の避難者約8万9千人のうち、最大約1万7千人を受入れることになり、同市からの避難に要する時間と距離が可能な限り短くなるよう、県北部の鳴門市、松茂町、北島町が受入れ先となりました。
内訳は鳴門市約8,600人、松茂町約3,900人、北島町約4,500人です。
なお、京都府の実施する放射性物質の汚染検査および除染の結果、基準値以上の汚染のないことが確認できた方を受入れることになります。
2.避難所の選定
広域避難が円滑に行われるよう広域連合が定めた「原子力災害に係る広域避難ガイドライン」や、徳島県が定めた「原子力災害に係る広域避難の受入調整方針(※)」に基づき、平成27年3月に市内にある142の避難所の中から、下表「原子力災害に係る広域避難の受入施設」のとおり、避難所の選定を行いました。
※原子力災害に係る広域避難の受入調整方針(抜粋)
(1)受入施設選定に係る基本的なルール
① 避難所は、地域防災計画等に規定されている避難所を基本とする。
② 避難所の避難者一人あたりの所要面積は、概ね3.3㎡とする。
③ 避難先は、避難元の住民が小学校区単位などのコミュニティ単位で避難できるよう収容可能人数が150人以上の施設を基本とする。
(2)受入時の留意事項
① 受入先の地域の状況
受入先の市町村内には被害がないとの前提で行う。すなわち、避難所となる施設は正常に機能し、地域住民の避難は発生していない。
また、実際に避難してくる際には、受入施設に「受入れの可否」を確認し、避難者を受入れる。
② 避難期間
災害救助法の原則は7日以内だが、原子力災害の特殊性から長期化する可能性があることに鑑み、目安として最長2ヶ月までの受入れを前提とする。
③ 避難所運営
鳴門市が当初の3日間を目安に運営を行い、以後、避難元市(舞鶴市)に移行し、最終は避難者による自主運営へと順次切 り替えていく。
【原子力災害に係る広域避難の受入施設】 (H27.3月末現在)
撫養町・・・アミノバリューホール、勤労者体育センター、黒崎小学校(体育館)、 桑島小学校(体育館)、市民会館、
ソイジョイ武道館、第一中学校(体育館)、 第二中学校(体育館)、鳴門渦潮高等学校(撫養キャンパス)、
鳴門高等学校(体育館)、市剣道場、市立図書館、林崎小学校(体育館)、 撫養小学校(体育館)、
老人福祉センター
里浦町・・・里浦小学校(体育館)
鳴門町・・・鳴門教育大学(体育館)、鳴門中学校(体育館)、鳴門西小学校(体育館)
瀬戸町・・・明神小学校(体育館)、島田小学校(体育館)、瀬戸小学校(体育館)、 瀬戸中学校(体育館)
大津町・・・大津西小学校(体育館)、第一小学校(体育館)、 鳴門渦潮高等学校(大津キャンパス)
北灘町・・・北灘西小学校(体育館)、北灘東小学校(体育館)、旧北灘中学校(体育館)
大麻町・・・大麻中学校(体育館)、板東小学校(体育館)、板東南ふれあいセンター