食品ロス削減

今日は何を食べようか…。そう考えたとき、私たちの身の回りにはスーパーやコンビニ、飲食店など、いつでも食品を買うことができる場所が多くあることに気付きます。

食べたいものがすぐ手に入る飽食の時代。便利な反面、余剰食品や食べ残しといった、本来食べられるのに捨てられる食品、いわゆる「食品ロス」が世界規模で問題となっています。

食は、私たちにとって欠かせないもの。だからこそ、一人ひとりがこの問題に対して取り組まなければなりません。
「もったいない」を行動に移して、食品ロスを減らしましょう。

こんなに捨てられている!

日本での食品ロス量は、令和2年度推計で約522万トンとなっています。これは、毎日10トントラック約1,430台分、国民1人当たりでは、毎日おにぎり1個分(約113グラム)の食べ物が捨てられていることになります。

一方で、世界中の飢餓に苦しむ人々への食糧援助量は約420万トン。援助する約1.2倍の食品を日本では捨てていることになります。

食品ロスが増えるとどうなるの?

食品ロスが増えると、生産、加工や流通の過程で使用された資源・エネルギーが無駄になり、経済的な損失となります。
もちろん廃棄の際にも運搬や焼却で多くの資源・エネルギーを使用しますので、それらに多額の費用が掛かることになります(令和2年度の地方自治体におけるごみ処理経費は、年間約2.1兆円)。
また、食品は水分が多く、焼却の際には多量の二酸化炭素を排出することから、環境への負荷が大きくなります。
「食品を捨てる」という行為が、経済、資源、環境に大きな影響を与え、やがて私たちに返ってくるのです。

食品ロス削減は、国際的な課題

食品ロス削減は、2015年9月の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの国際目標、SDGs(エスディージーズ)の中の目標12「つくる責任 つかう責任」に示されており、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる」となっています。

日本でも、多様な主体が連携し、国民運動として食品ロスの削減を推進するために「食品ロスの削減の推進に関する法律」が制定され、その普及・啓発・調査を進めていくこととしています。

このように、一人ひとりの「食」という活動のあり方を、国、そして世界が見直そうとしているのです。

食品をごみに変えないために

平成29年度に消費者庁が実施した徳島県における食品ロス削減に関する調査では、家庭から出る食品ロスの発生理由の上位は「食べ残した(57%)」「傷んでいた(23%)」「消費期限・賞味期限切れ(11%)」となっています。

多くの人が「食べ物を無駄にしてはいけない」と知っていますが、「残してもいいや」「捨てちゃおう」という何げない気持ちが、食品をごみに変えているのです。

普段から「もったいない」を考え、できる限り無駄なく食べることが食品ロス削減につながります。食品をごみに変えないためにも、下記の実践例を活用いただき、食品ロス削減に取り組みましょう。

すぐにできる!食品ロス削減への取り組み

ご家庭で

冷蔵庫や食品庫をチェック
冷蔵庫や食品庫の中に、放置された食品はありませんか。これらをチェックすることで、使い忘れを防ぐとともに、必要な分だけ食品を買うことができます。また、整理整頓にもつながります。

食べられる量を作る
よく食べ残しをしているのに、毎日同じ分量の料理を作っていませんか。作る前に、家族に食べられる量を確認し、食べ残しを減らしましょう。

消費期限・賞味期限を正しく理解しよう

消費期限は「食べても安全な期限」のため、消費期限を過ぎていたら食べない方が良いでしょう。お弁当や総菜、生菓子など、劣化が早い食品に表示されています。

一方、賞味期限は「おいしく食べられる期限」のため、賞味期限を過ぎたからといってすぐに食べられなくなるわけではありません。もし過ぎてしまった場合は、見た目やにおいなどで、食べられるかどうかを個別に判断しましょう。カップ麺やスナック菓子など、劣化が比較的遅く保存の利く食品に表示されています。

買い物、外食で

必要な分だけを購入
値段が安い、多い方が良いといって食品を買い過ぎると、使い切れず捨ててしまう原因になります。最近では少量サイズや小分けの商品も充実していますので、これらを活用し、必要な分だけを購入するようにしましょう。

商品は手前から取ろう 見切り商品を積極的に購入しよう
期限によって並べられている商品を手前から取ることや期限が近くなって割引がされている見切り商品を購入することは、廃棄による食品ロスを減らす立派な社会貢献です。すぐに食べるものであれば、積極的にこれらの商品を購入しましょう。

外食時は食べ切れる量を注文し、30・10(サンマルイチマル)運動を実行しよう
色々な料理を食べたくなる外食ですが、注文のし過ぎで食べ残してしまうことも。料理のボリュームを考え、食べ切れる量を注文しましょう。

やむを得ず残してしまった場合は、持ち帰りができるかどうか、お店に確認してみましょう。

また、忘年会や新年会といった宴会などでは、おしゃべりに夢中になって料理を残してしまいがちです。宴会開始30分と終了10分前は自分の席で料理を楽しむ時間にして、おいしく食べ切りましょう。(30・10(サンマルイチマル)運動)

 

家庭で余っている食品をお譲りください!「フードドライブ」「フードポスト」

「フードドライブ」とは、「いただいたけれど食べられない」「大量に購入してしまい余っている」といった家庭で余っている未開封食品を提供いただき、フードバンク(※)などを通じて必要としている方に届ける活動です。

鳴門市では、令和元年度からイベント等に合わせ定期的に実施しています(結果については下記のとおり)。実施の際には、日時や要件などを広報等でお知らせしますので、該当する食品をお持ちの方は、ぜひご提供ください。

※余剰食品や賞味期限が近づき販売・消費できない食品などを企業や個人から寄贈してもらい、必要とされている団体や福祉施設などへ無償で届けるボランティア団体・活動のこと。

 

フードポストをご活用ください

市では、令和2年6月から、フードドライブ活動を常時行えるよう市役所内に「フードポスト」を設置しています。「もったいない」という気持ちが、誰かを助ける「ありがとう」につながります。食品庫などを確認いただき、余っている食品がございましたら、ぜひお持ちください。お譲りいただける食品の要件は下記のとおりです。

設置場所

本庁舎2階 市民協働推進課前

対象食品

常温保存品で、賞味期限が持参日より2カ月以上あるもの
 例 缶詰、レトルト食品、インスタント食品、調味料、乾麺、米、お菓子、飲料(ジュースやお茶等)など
 ※ 開封済のもの、生鮮食品、冷凍食品、お酒類(調味料を除く)、
   賞味期限の記載がないもの、手作り品はお受けできません。

PDFの閲覧にはAdobe社の無償のソフトウェア「Adobe Acrobat Reader」が必要です。下記のAdobe Acrobat Readerダウンロードページから入手してください。

Adobe Acrobat Readerダウンロード