食品ロス削減

今日は何を食べようか…。そう考えたとき、私たちの身の回りにはスーパーやコンビニ、飲食店など、いつでも食品を買うことができる場所が多くあることに気付きます。

食べたいものがすぐ手に入る飽食の時代。便利な反面、余剰食品や食べ残しといった、本来食べられるのに捨てられる食品、いわゆる「食品ロス」が世界規模で問題となっています。

食は、私たちにとって欠かせないもの。だからこそ、一人ひとりがこの問題に対して取り組まなければなりません。
「もったいない」を行動に移して、食品ロスを減らしましょう。

こんなに捨てられている!

日本での食品ロス量は、令和5年度推計で約464万トンとなっています。これは、毎日10トントラック約1,270台分、国民1人当たりでは、毎日おにぎり1個分(約102グラム)の食べ物が捨てられていることになります。

また、世界の食料廃棄量は年間約13億トンで、人が食べるために生産された食料のおおよそ3分の1もの量を廃棄しています。

食品ロスが増えるとどうなるの?

食品ロスが増えると、生産、加工や流通の過程で使用された資源・エネルギーが無駄になり、経済的な損失となります。
もちろん廃棄の際にも運搬や焼却で多くの資源・エネルギーを使用しますので、それらに多額の費用が掛かることになります。令和5年度の食品ロス量約464万トンを、国民1人当たりの経済損失として計算すると年間約31,814円と、非常に大きな金額となっています
また、食品は水分が多く、焼却の際には多量の二酸化炭素を排出することから、環境への負荷が大きくなります。
さらに、世界では人に9人に1人のこどもが貧困で食事に困っている状況の下、多くの食品ロスを発生させていることは、大きな問題であるといえます。
「食品を捨てる」という行為が、経済、資源、環境に大きな影響を与え、やがて私たちに返ってくるのです。

食品ロス削減は、国際的な課題

SDGs

食品ロス削減は、2015年9月の国連サミットで採択された、2016年から2030年までの国際目標、SDGs(エスディージーズ)の中の目標12「つくる責任 つかう責任」に示されており、「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食品廃棄物を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食料の損失を減少させる」となっています。

日本でも、多様な主体が連携し、国民運動として食品ロスの削減を推進するために「食品ロスの削減の推進に関する法律」が制定され、その普及・啓発・調査を進めていくこととしています。

このように、一人ひとりの「食」という活動のあり方を、国、そして世界が見直そうとしているのです。

食品をごみに変えないために

令和6年度に消費者庁が実施した「消費生活意識調査」では、家庭から出る未開封食品のロス発生理由の上位は「消費期限が切れた(29.3%)」「保存していることを忘れていて、傷んでしまった(29%)」「保存方法が不適切で、傷んでしまった(20.8%)」となっています。
その一方で、「捨てた経験はない(28.6%)」という回答は令和4年度の同調査の27.2%から増加しており、食品ロスに対する意識は変化しつつあるといえます。

普段から「もったいない」を考え、できる限り無駄なく食べることが食品ロス削減につながります。食品をごみに変えないためにも、これからも食品ロス削減に取り組みましょう。 

すぐにできる!食品ロス削減への取り組み

食品ロスを減らす3つのコツ

食品ロスを減らす3つのコツ 食ロスパンフレット

消費者庁が作成した食品ロス削減ガイドブック(令和6年度版)等にも、消費者としてできることが掲載されています。ご家庭での参考にしてみてください。

食品ロス削減推進アンバサダー啓発ポスター

 

家庭で余っている食品をお譲りください!「フードドライブ」「フードポスト」

「フードドライブ」とは、「いただいたけれど食べられない」「大量に購入してしまい余っている」といった家庭で余っている未開封食品を提供いただき、フードバンクなどを通じて必要としている方に届ける活動です。

鳴門市では、令和元年度からイベント等に合わせて出張フードポスト等のフードドライブ事業を実施しています。実施の際には、日時や要件などを広報等でお知らせしますので、該当する食品をお持ちの方は、ぜひご提供ください。

 


令和7年8月28日~9月5日まで、鳴門高校に出張フードポストが設置されました。
同校家庭クラブ・エシカルクラブの生徒が中心となり、校内での周知や回収を行い、お菓子や乾麺、調味料など50点が集まりました。
集まった食品などは市が回収し、 鳴門市生活自立相談支援センター「よりそい」へお届けしました。

フードポストをご活用ください

市では、令和2年6月から、フードドライブ活動を常時行えるよう市役所内に「フードポスト」を設置しています。「もったいない」という気持ちが、誰かを助ける「ありがとう」につながります。食品庫などを確認いただき、余っている食品がございましたら、ぜひお持ちください。お譲りいただける食品の要件は下記のとおりです。

設置場所

本庁舎2階 市民協働推進課前

対象食品

常温保存品で、賞味期限が持参日より2カ月以上あるもの
 例 缶詰、レトルト食品、インスタント食品、調味料、乾麺、米、お菓子、飲料(ジュースやお茶等)など
 ※ 開封済のもの、生鮮食品、冷凍食品、お酒類(調味料を除く)、
   賞味期限の記載がないもの、手作り品はお受けできません。

フードポスト