始めませんか エシカル消費
エシカル消費とは
エシカル消費という言葉を聞いたことがありますか。エシカルとは日本語で「道徳的な」「倫理的な」という意味で、日々の買い物で人や社会、環境、地域に配慮した消費活動を行うことで、環境問題や地域活性化などの社会問題の解決に導く。これがエシカル消費です。
森林の減少や排出する二酸化炭素が増えたことによる環境破壊、貧困や飢餓、児童労働など、世界中ではさまざまな社会問題が発生しています。また、日本では人口減少が進み、地域社会の衰退などが問題となっています。
私たちが生きる地球をより良く、そして長く繁栄し続けるために、「環境に良い商品かな」「地域の活性化につながるかな」などの、商品の価格だけではない価値や背景に目を向ける必要があります。

エシカル消費は、SDGsの12番目の目標「つくる責任 つかう責任」に深く関連していることから、世界的な課題となっており、一人ひとりがエシカル消費を意識しなければなりません。
「世界レベルの課題を、個人が取り組むの?」
と、何だか難しそうだと思うかもしれませんが、買い物のときに少し意識していただくだけで、今日から取り組むことができます。
◇人や社会に配慮した消費

- 障がい者支援につながる、また、売上げの一部が寄付される仕組みの商品を選んで購入することで、より多くの方の社会進出や活性化を促す可能性が高まります。
- 開発途上国でつくられた作物や製品を、「適正な価格」で「継続的に取り引き」することを示した「フェアトレードラベル」の付いた商品を購入することで、生産者の労働環境や生活水準の改善につなげます。
◇環境に配慮した消費
- 「これは本当に必要なものかな」と考えるクセを付けることで、必要なものを必要な分だけ購入します。廃棄を減らし、食べ残し防止などの食品ロス削減にもつながります。
- 環境への負荷ができるだけ少ない商品や、環境負荷の低減に努めている企業の商品を選ぶ「グリーン購入」をすることで、環境破壊の防止につながります。エコマークなどの環境ラベルを見つけてみてください。
-
日本では飲料用ペットボトルが大量に消費されています。ペットボトルからマイボトルに変えることで、ペットボトルの原料である石油の使用を少なくし、地球環境への負荷を軽減させるだけでなく海洋汚染も防止できます。
◇地域に配慮した消費
- 地産地消で地域活性化につなげよう
インターネットや物流の発達により、いつでも欲しいものがすぐ手に入る時代になりました。その一方で、街の商店街など地域社会や地場産業が衰退しつつあります。地元の食材や伝統工芸品を積極的に購入することで、地域コミュニティや経済を支えることができます。
このほかにも、節電や節水でエネルギーを効率的に使う、食品ロスを減らす、消費電力の少ない長く使える家電製品を選ぶなど、すぐに取り組むことができるエシカル消費はたくさんあります。
買い物の中で、「安いかな」「おいしいかな」といった考えの中に、「これはどうやって作られたのかな」というエシカルな目線を加えていただき、自分ができるエシカル消費を見つけてみてください。それが、持続可能な社会を目指す消費者市民社会(※)の実現につながっていきます。
※消費者市民社会とは、消費者が、個々の消費者の特性及び消費生活の多様性を相互に尊重しつつ、自らの消費生活に関する行動が現在及び将来の世代にわたって内外の社会経済情勢及び地球環境に影響を及ぼし得るものであることを自覚して、公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する社会を指します。
鳴門市での取り組み
エシカル消費の内容や実践方法を伝えるため、令和2年度より出前講座や簡単な講話を開催し、市民の方へ周知・啓発を行っています。また、エシカル消費推進の啓発グッズを作成し、イベントなどさまざまな機会を通じて配布しています。

年に1回開催する「鳴門市消費者の市・消費生活展」では外部講師を招き、エシカル消費に関する講演会を開催するなど、より多くの市民の方にエシカル消費を生活の中で取り入れていただくための取り組みを進めています。
鳴門市エシカル消費自主宣言 鳴門市は、恵まれた自然環境や歴史、文化、産業、観光など、多様で魅力あふれる地域資源を活かし、愛着と誇りを育みながら、だれもが「鳴門市に生まれて良かった、住んで良かった、訪れて良かった」と実感できるまちづくりを進めています。 人や社会・環境・地域に配慮した消費行動であるエシカル消費を推進するため、本市ではさまざまな場面を通じて周知・啓発に取り組み、市民等一人ひとりの意識醸成を図っています。 持続可能な地域社会、消費者市民社会が形成に向け、未来を見据えた日々の行動を皆さんにしていただけるよう、今後も、エシカル消費の理念浸透に努めてまいります。 鳴門市長 泉 理彦 |