「人・農地プラン」から「地域計画」への移行について

 令和5年4月に農業経営基盤強化促進法が改正され、これまでの地域農業のあり方を示した「人・農地プラン」は

 法律に基づくものとして「地域計画」に名称を変更しました。

 「地域計画」は、高齢化の進行で農家が引退し、耕作されなくなる農地を、担い手を中心とする「農業を担う者」

 に集積・集約して、地域農業を守ることを目的としています。

 鳴門市では、農家の皆さんに限らず地域の皆さんの話し合いをもとに、各関係機関と協力しながら「地域計画」

 策定を進めていきます。

◇「地域計画」とは

 「地域計画」は地域での話し合いにより、地域の農業の在り方や将来の農地利用の姿を明確化するものです。

 地域計画の策定については、目指すべき将来の農地利用の姿を明確化し、地域内外からの農地の受け手を

 幅広く確保しつつ農地の集約化を進めていくために、「目標地図」の作成が義務付けられています。

 

◇「目標地図」とは

 「目標地図」は高齢などで耕作ができなくなった際に、次の耕作者へスムーズに引き継がれるよう、おおむね

 10年後の1筆毎の耕作予定者を示すもので、農地利用の将来図となるものです。

 

   目標地図画像

 

◇なぜ「地域計画」が必要か?

 市の農業就業人口は減少傾向にあり、農業従事者数は2010年から2020年の10年間で約19%減少しています。
 このままの減少が続くと、更なる高齢化や人口減少の進行により、農業者の減少とともに耕作放棄地が拡大し、
 地域の農地が適切に利用されなくなることが心配されます。

 農業就業人口推移耕作放棄地推移1

 担い手不足や耕作放棄地の増加などの課題の解決には、まずは誰がどのようにして地域農業を守っていくのか

 地域ぐるみで話し合いを重ね、将来の農地利用の姿を「目標地図」としてとりまとめ、この実現に向けた取組

 である「地域計画」の実行が必要となります。

 

◇「地域計画」の策定・実行について

 現在鳴門市では、地域農業のあり方を示すものとして市内5つの地域で「人・農地プラン」の実質化を実施しています。
 今後の「地域計画」の策定にあたってはこの「人・農地プラン」をベースに集落内の目標地図の作成に向け、
 再度話し合いを進めることになります。

 【具体的な実施内容の流れ】

 ①座談会における協議、意見交換

 ②市による協議内容をとりまとめた地域計画案の作成

 ③関係機関・地域の皆様への意見照会の実施

 ④地域計画の策定・公表(令和7年3月まで)

 【話し合いのテーマ】

 ・地域の現状と課題

 ・地域の農業の将来の在り方

 ・農用地等の利用の方針

 ・地域の農業を担う者(担い手)として位置付ける農業者(担い手の確保の方針も含む)など

 地域計画概要図1

 今後鳴門市が手がけていく「地域計画」と「目標地図」の作成に向けて、担い手となる農家の皆様をはじめ、

 農業委員会、農地中間管理機構、農業協同組合、土地改良区など幅広い方にご参加いただき、地域での

 合意形成を図っていきたいと考えております。

 皆様のご協力をよろしくお願いいたします。