平成27年鳴門市議会第4回定例会

■目 次 

(1) はじめに  

(2) 「鳴門わかめ」・「きたなだ海の駅」について 

(3) 本市を取り巻く社会経済情勢について 

(4) 「鳴門市人口ビジョン」・「鳴門市総合戦略-なると未来づくり総合戦略-」の策定について 

(5) 鳴門市総合教育会議について 

(6) アジア初演「なると第九」ブランド化プロジェクト事業について 

(7) 女性活躍推進事業について 

(8) マイナンバー制度について 

(9) 鳴門市公式ウェブサイトのリニューアルについて 

 

(1)はじめに

 本日、第4回定例会を招集いたしましたところ、議員の皆様には、公私何かとご多忙中にもかかわりませず、ご出席を賜り、誠にありがとうございます。
 今期定例会におきましては、補正予算案を始め、各種議案を提出いたしておりますが、これらの議案説明に先立ちまして、まずは、諸般の報告と現在本市が当面している諸課題についての所信を申し上げ、議員の皆様を始め、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。


 最初に、明るいニュースをご報告申し上げます。
 去る11月8日に大鳴門橋開通30周年記念イベントとして鳴門ウチノ海総合公園におきまして、特産品のなると金時を用いたお菓子「芋棒」を「リレー形式で食べさせ合った最多人数」を競う「ギネス世界記録」へ挑戦いたしました。当日は悪天候の中、多くの市民の皆様、関係者の皆様にご協力をいただきまして、3回目の挑戦で、これまでの628人の記録を75人上回る703人の世界記録を達成することができました。現在、認定証については、本庁舎受付に展示しておりますので是非ご覧ください。
 この場をお借りして、イベントに参加いただいた皆様、イベント開催にあたりご協力をいただきましたすべての関係者の皆様に感謝を申し上げます。


 次に、ゆるキャラグランプリに3年連続でエントリーしておりました、本市のマスコットキャラクター「うずしおくん・うずひめちゃん」でありますが、期間中に各種イベントへ参加するなど、皆様の応援を頂きながら、今回は100位以内を目指して頑張ってまいりました。
 結果は最終、123位と目標には惜しくも及びませんでしたが、一昨年の393位、昨年の165位に引き続き順位を上げることができました。
 これからも本市の知名度向上や地域活性化のため、2人3脚で頑張ってまいりますので応援をよろしくお願いいたします。

 
 
 次に、来年2月13日に、テレビ東京の人気番組「開運なんでも鑑定団」が鳴門市文化会館にやって来ることになりました。当日は鳴門ゆかりの品が多く出品され、本市のPRにつながることを期待するとともに、市民の皆様の多数のご参加をよろしくお願いいたします。

 

(2)「鳴門わかめ」・「きたなだ海の駅」について

 さて、市内のわかめ加工業者が、外国産を混ぜた乾燥わかめの原産地を「鳴門水域産」と表示して販売し、徳島県から食品表示法による表示是正措置を受けるという、本市にとって誠に残念な報道がございました。
 過去、幾度にわたり発生した産地偽装問題によって失われた信頼を取り戻すため、これまで地道に「鳴門わかめ」のブランド力向上に向け努力を重ねてこられた、わかめ生産者や加工業者、市内の土産物店や観光施設の関係者の皆様におかれましても、「またか」「まさか」との思いがあったかと思います。風評被害などの影響が少なからず懸念されるところであり、市としましても大変遺憾に思うところでございます。
 本市では、これまで市独自の取り組みとして、昨年度より科学的産地判別分析などを実施してまいりましたが、今後、県や関連機関との連携を強化しながら、ブランド化推進への地道な取り組みを継続するとともに、偽装問題について再発防止策の実施を徹底し、「鳴門わかめ」という、本市が誇るブランドの信頼回復に、全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 「鳴門わかめ」を始めとする本市の農水産物のブランド化推進への取り組みにつきましては、去る11月8日には「農水産物フェア」や「なるとうずトラ市」の開催、そして、11月22日、京都市中央卸売市場で開催された「京都鍋まつり」において、鳴門わかめの入った「うずしお鍋」を来場者に安価で提供するなど、ブランド化推進のためのPRを実施したところであります。
 
 また、去る10月10日には、大浦漁港が国の認定委員会から県内初の「海の駅」として認定されました。隣接する産直施設も北灘漁業協同組合によってリニューアルされるなど、「きたなだ海の駅」として一体的にPRを行うことにより、プレジャーボートやヨットでの立ち寄りといった新たな観光需要が発掘され、より一層の観光客誘致に繋がることを期待しております。

 

(3)本市を取り巻く社会経済情勢について

 次に、本市を取り巻く社会経済情勢についてであります。
 政府は、11月4日に開催した経済財政諮問会議において、「新3本の矢」の一つである「強い経済」で掲げた、2020年までの名目国内総生産600兆円の達成に向けた積み上げ策を提示いたしました。
 具体的な取り組みとしては、女性や高齢者の雇用促進、法人税率の引き下げや規制緩和による設備投資の促進、環太平洋パートナーシップ協定いわゆるTPPを活用したインフラ輸出、また訪日外国人観光客の増加等により実質110兆円の上積みを見込むことができるというものであります。
 しかしながら、TPPについては運用に未だ不透明な部分があるほか、訪日外国人における主な消費者の出身国である中国も経済成長率が目標を下回るなど、我が国の景気が下押しされるリスクを抱えていることから、楽観できない状況にあると認識しております。
 こうした状況を踏まえ、平成28年度の予算編成についても紆余曲折が予想されますことから、今後も国等の動向に注視するとともに、適切な財源確保に留意するなど、遺漏のない対応に努めてまいりたいと考えております。

 

(4)「鳴門市人口ビジョン」・「鳴門市総合戦略-なると未来づくり総合戦略-」の策定について

 さて、本市では去る10月29日に市の人口動向を分析し、人口目標を掲げた「鳴門市人口ビジョン」と、定住人口対策を盛り込んだ「鳴門市総合戦略-なると未来づくり総合戦略-」を策定いたしました。
 この計画は、議員の皆様を始め、鳴門の産・官・学・労・金・言の各団体の関係者や若い世代の方のご意見を参考に、人口減少の克服と持続可能な地域づくりに向けた施策の方向性を位置づけた計画であり、その施策は、来年度策定予定の第六次鳴門市総合計画後期基本計画にも位置づけることとしております。
 また、総合戦略に基づく具体的施策の展開につきましては、すでに地方創生に向けた各種の取り組みを進めているところでありますが、5つの戦略プロジェクトのうち、鳴門への愛着を育む「なるとプライドプロジェクト」では、故郷への愛着を育むため、若者に鳴門の良さを知ってもらうためのイメージアップ冊子である「鳴門やけん」の第1号を10月下旬に発行いたしました。
 この冊子を市内の小学校6年生に配布したほか、ふるさと納税をいただいた方にも送付しており、また、本庁舎受付等でも配布しておりますので、ぜひご一読くださいますようお願いいたします。
 さらに、この度、鳴門市イメージアップカレンダーを制作いたしました。こちらは、鳴門うずしおPR応援鯛で、現在、世界で活躍されている写真家の高橋和幸氏に撮影していただいた、本市が誇る地場産品や地場産業の仕事に関する「風景」と「ひと」に焦点をあてた鳴門の魅力あふれるカレンダーとなっております。
 先週11月27日より、なると物産館で販売しておりますが、詳しくは広報なると12月号をご覧ください。
これらの事業により、市民の皆様に子どもの頃から故郷鳴門の良さを知ってもらい、鳴門のことを知らない友人などに「鳴門」の素晴らしさを語ることができる一つのきっかけになればと期待しております。
 県外等からの誘客促進策については、来年度に開催される鳴門市阿波おどりをいち早くPRするための事業に関する補正予算案を今期定例会に提出しております。平成28年度に先駆けて対応することにより、PR期間を十分に確保し、誘客効果を高めることができると考えております。

 

(5)鳴門市総合教育会議について

 次に、総合教育会議についてであります。
 総合教育会議の取り組み状況といたしましては、去る8月4日に「第1回鳴門市総合教育会議」を招集し、教育委員の皆様と、本市教育行政の現状や大綱策定について、幅広く意見交換を行い、大綱素案のとりまとめを進めてまいりました。
 そして、去る11月18日に開催いたしました「第2回鳴門市総合教育会議」では、第六次鳴門市総合計画と現在教育委員会にて作成中の「第二期鳴門市教育振興計画」の内容も踏まえ、「鳴門市教育大綱(素案)」を提案し、協議を行ったところであります。
 大綱の策定に際しましては、「基本理念」と「施策の5つの柱」から構成される素案を今期定例会でお示しさせていただいた後、パブリックコメントを経て今年度中の策定を目指しております。
 私自身が日頃より感じております、「教育は人づくり、人づくりはまちづくりの原点である」という認識に立ち、子どもたちの未来のため、本市教育の方向性を示すものとなりますよう、策定に全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 

(6)アジア初演「なると第九」ブランド化プロジェクト事業について

 次に、アジア初演「なると第九」ブランド化プロジェクト事業についてであります。
 まず、去る11月1日より、鳴門商工会議所、大麻町商工会、鳴門日中友好協会の代表者とともに、2018年ベートーベン第九「アジア初演100周年」のPRと文化、経済分野での交流促進を目的に青島市を訪問いたしました。
 本市としては7年ぶり、私自身は市長に就任して初めての青島市への訪問となりましたが、本市と青島市は1999年に友好交流意向書を締結し現在の交流に至っております。今回の訪問では、3年後のプロジェクトへの協力を依頼するとともに、今後のさらなる交流を互いに約束したところであります。
 また、100周年に向けて様々な事業を計画中でありますが、その先駆けとして鳴門市ドイツ館において、12月9日から1月24日までの間、国立歴史民俗博物館ほか国内三館の巡回企画展示を開催いたします。
 鳴門市ドイツ館は、当時のドイツ兵捕虜の暮らしや活動を展示するにとどまらず、当時の地域住民さらには第二次世界大戦後からの鳴門市民とドイツとの交流を伝えております。そして、本市と姉妹都市リューネブルク市をはじめとするドイツとの交流の拠点ともなっております。これらのことを踏まえまして、今回の巡回展示をさらに広く日独交流の歴史全般を知っていただく機会としたいと考えております。
 今回の巡回展示は、四国関西圏ではなかなか見ることができない貴重な資料等が展示されることとなっており、展示期間中の、金曜日・土曜日・祝日の前日におきましては午後8時まで開館時間が延長されます。
 さらに、鳴門市ドイツ館指定管理者の自主事業として、12月19日は鳴門市民デーとして、市民の方につきましては入館料を無料としていただけることとなりました。
 なお、12月8日には内覧会を行い、ドイツ館周辺にはイルミネーションが初点灯されます。
 是非多くの方にお越しいただき、日本とドイツ、鳴門市とリューネブルク市の交流の歴史に触れていただきたいと考えております。

(7)女性活躍推進事業について

 次に、女性活躍推進事業についてであります。
 本市におきましては、男女共同参画のさらなる推進を図るため、本年3月に「鳴門市男女共同参画推進条例」を制定いたしました。
 来る平成28年1月1日の施行に向けて、この条例にある「12の基本理念」の「男女の人権尊重」や「ワークライフバランスの確立」等の男女共同参画の推進について、周知・啓発等に取り組んでいるところであります。
 また、昨日11月29日には国の交付金を活用し、「元気な鳴門の女性の魅力発信推進フォーラム」を開催いたしました。
 「女性が 男性も! 輝く 自分らしくいられるまち 鳴門の未来」フューチャーセッションと題しまして、講師に野村恭彦氏をお迎えし、元気な鳴門、女性が輝く鳴門の未来について、多数の参加者の皆様による、活発なご意見等を受け、女性がいきいき元気に輝ける「鳴門のまちづくり」に向けたご提案等もいただきました。
 今回のフォーラムでいただいたご意見・ご提案等を参考に女性の活躍できる取り組みを今後も推進して参りたいと考えております。

 

(8)マイナンバー制度について

 次に、マイナンバー制度についてであります。
 本年10月より、マイナンバーが記載されました通知カードの交付が始まりました。各世帯に、簡易書留郵便により順次、送付しておりますので、お手元に届きましたら、大切に保管をお願いいたします。
 いよいよ、来年1月からは、マイナンバーの利用が開始され、社会保障・税・災害対策の分野のうち、法律や条例で定められた手続きについては、申請書などの書類を提出する際に、マイナンバーの記載が必要となります。
 本市としましても、個人情報保護や事務手続きに必要なシステム改修を進めるとともに、全職員を対象とした研修会の実施など、マイナンバー制度の円滑な導入に向けた取り組みを進めてきたところであります。また、市民の皆様には各種メディアを通じた広報や地域の会合に出向き、制度の周知・啓発やマイナンバーに便乗した詐欺などへの注意喚起に努めてきたところであります。
 今後も引き続き、マイナンバー制度の適正な運用に努めてまいりたいと考えておりますので、議員の皆様をはじめ、市民の皆様におかれましても、ご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 

(9)鳴門市公式ウェブサイトのリニューアルについて

 最後に、鳴門市公式ウェブサイトのリニューアルについてであります。
 鳴門市公式ウェブサイトは明日12月1日より、7年振りに全面リニューアルとなります。今回のリニューアルでは、全体として「優しさ」をコンセプトに色使いや構図に配慮したページとし、主に3つの特徴から構成されております。
 まず1つ目は、背景色変更機能や文字サイズ変更機能、読み上げ機能等を備えるとともに、イラストやフロー図を用い、誰もが分かりやすく、親しみやすいページを構築しております。
 2つ目は、観光情報、子育て、文化、立地等魅力あふれる鳴門を発信し、観光客だけでなく、交流人口や将来的な定住人口の増加を図るための新たな情報提供の機能や仕組みを構築したシティプロモーション特設サイトを新設しております。
 3つ目は、ユーザニーズの多様化・高度化に対応できるよう、従来の携帯電話に加え、スマートフォンにも対応できるようにし、様々な媒体から手軽にウェブサイトの情報が収集できるよう環境を整えました。
 今後におきましてもウェブサイトのみならずあらゆる媒体を有効活用し、魅力的な市政情報の発信に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。